検索
メニュー閉じる
メニュー閉じる

バトスピの世界観

神煌臨編 第4章の世界観

ゼウス=ロロ降誕

配下の創界神グランウォーカーたちにより最終決戦の準備は整ったかに思えた。
しかし、ゼウスの不安は消えることはなかった。前回喫した大敗が尾を引いていたのだ。
念には念を。ゼウスは禁断の策をロロに持ち掛けた。
自らがロロとひとつとなり、「オリュンポリス」にロロの影響力を加えて強化する。
さらに「グラン・ロロ」に接続した直後から、ロロだけでなく自らの影響力を世界の主としてあまねく施す。ラーの支配下に置かれているだろう「グラン・ロロ」を一気に取り返す策であった。
当然、創界神グランウォーカーとして最も大切なアイデンティティが揺らぐ、危険な賭けである。「オリン」の創界神グランウォーカーであるアテナと、「ウル」のアンタークも反対の立場をとった。
しかし、最も大切なのは勝利すること。
ロロは自らの心を映した特別なスピリットたちをアレックス、そしてマナカとケイに託し、ゼウスの提案を了承することを決めたのだった。 かくして、荘厳な儀式の末、ふたつの勢力の主が合神する。
「オリュンポリス・オブ・ロロ」の創界神グランウォーカーとして、ゼウス=ロロが降誕したのだ。
ロロ

重なる9つの世界

ゼウス=ロロの号令のもと、4つの世界を従えた巨大な「オリュンポリス」が、「エジット」の3つの世界が接続された「グラン・ロロ」と再び接続された。
前回の決戦よりもさらに大きな9つの世界が重なり、未曽有の時空震が全時空、全神世界を襲う。衝撃から世界を守るため、ロロの力を加えた白金の雷が、通常とは逆方向、地上から天空に向けて解き放たれる。
数秒にわたる放電ののち、砂の海に侵されていた世界は、半ば元の姿を取り戻していた。
衝撃、放電、変化、それに続く鬨の声が、最終決戦開始の合図となった。
世界に生けるすべての者たちによる存在をかけた戦いが始まったのだ。
アテナの城塞神殿

戦いの趨勢

戦端は、ふたつの場所で開かれた。
「エジット」のセト対「オリン」のヘルメス&ヘラ。
もうひとつは、「エジット」のイシス対アテナおよびアレックス、アンタークの連合軍。
数だけでいうならば、引き連れている世界の数からみてもゼウス=ロロ側が勝る。しかし、前回の戦いの傷跡は深く、ヘラはゼウスの回復にほとんどの力を使ったために形だけの参戦。同じくヘルメスも全力での移動によって活力は半減。アレックスとアンタークは創界神グランウォーカーとしての歴史が浅く、二人合わせて半人前。
しかし、ゼウス=ロロとなったおかげか、砂漠化されていた世界は半分以上が元の姿を取り戻し、ゼウス=ロロの活力は戻っている。
果たしてどちらの戦力が本当は上なのか? お互い確信が持てないのか、最高神であるラーとゼウス=ロロは戦いに加わらず、戦況を見守りつつ睨み合うように対峙するのみであった。
ゼウス=ロロ
「「ゼウスの力があっても、うかつに動けはしないか……いや、しかし……」」
創界神アレックス

崩れる均衡

激闘の中、最初に変化が現れたのは、ヘラのところであった。戦線を支えきれず、後退を始めたのだ。最も弱っていたところが最初に崩れたのは、いわば当然のことと言えた。
本来ならば予備兵力でもある本隊ゼウス=ロロがただちに救援に向かうべきところ。
だが、ラーはそれを見越していた。
救援に向かうゼウス=ロロの背後を取りに行く。
もしゼウス=ロロ側がそれを察知して慎重に進むなら、戦場到着に時間がかかる。ならば、そちらの戦場はセトにまかせてもすぐには落ちないだろう。ラー側は互角のイシスの戦場に急進し、こちらを完膚なきまでに叩き潰す。しかる後に、イシスとともに反転して挟撃に向かえばよい。
ラーは心の中で勝利を確信するほどだった……が、ゼウス=ロロは動かない。
セトの攻勢に崩れるに任せるつもりなのか?
……そうではなかった。動く必要がなかったのだ。
創界神グランウォーカーアテナ
「ここまでは計算通りです。では、最後の仕上げといきましょう。
――3つの策、とくとご覧あれ」
「オリン」随一の知将アテナ。このとき、彼女の用意した『3つの策』が、戦場の流れを大きく変えようとしていたのだ。
創界神アンターク

ホルスとトト

もはや敗走寸前のヘルメスとヘラ。
追い打ちをかけるように、セトの背後から出現する「エジット」の新手。
いつの間にか「エジット」の『創界神グランウォーカーホルス』、『創界神グランウォーカートト』が戦場に現れたのだ。
突如出現した大軍。ヘルメスとヘラの命運は尽き、ただでさえ「エジット」側に傾いていた天秤は、完全に振り切られ、勝利が確定されたかと思われた。
しかし、ホルスとトトの矛先は、背後を見せている友軍のはずのセトの軍勢へと向けられたのだ。
たちまち混乱に陥るセトの軍勢。反転したヘルメスとヘラもその猛撃に加わり、形勢は一気に逆転したのだった。
創界神グランウォーカーホルス
「羽ばたけ! 天空鳳凰ホル=アクティ! 革命だ。我らのエジットを取り戻す。――征くぞトト」
創界神グランウォーカートト
「ああ、エジットに太陽は二つもいらない。お前だけが太陽だ。聖刻神機ジェフティック=トトよ、新たな時代を切り開け」
創界神ホルス

アテナの3つの策

最終決戦前に行われたゼウスとロロの合神。しかし、アテナはそれだけでは必勝とは言えないと感じ、事前にさらなる策を用意していた。
1つ目は、ラーと対立するホルスとトトを味方に引き入れたこと。
2つ目は、そのホルスとトトが世界を接続する際に起こるはずの時空震を防ぐため、
ゼウスの兄であり、「オリン」第2の実力者『創界神グランウォーカーポセイドン』に、世界の安定のために全力を使ってもらったこと。
そして3つ目は、「エジット」の援軍を防ぐため、アポローンとアルテミスにオシリス攻めを行わせたことだ。
果たして3つの策は見事に決まり、形勢は「オリン」に傾き始める。
創界神グランウォーカーポセイドン
「アテナのヤツめ、吾輩を顎で使うとは良い度胸をしておる。
しかし、面白い! 神海獣皇グレートオーシャンよっ、もうひと暴れするかのう?」
本来、奇策奇襲はラーの十八番だった。しかし、それを上回るアテナの3つの策により、ラーがとれる手立てのほとんどは封じられてしまった。
もはや、残された手段はひとつ。力による正攻法のみ。
かくして、ついに「エジット」の最高神ラーが動き出す。戦いは最終局面に至ろうとしていた。
創界神ポセイドン