2013年2月1日
Maybe You Can Do That After All

バトルスピリッツファンのみなさん、こんにちは。前回のコラムでは、ゲームのルールを破ってしまうカードについてお話しました。トレーディングカードゲーム(TCG)には、特定のカードが基本ルールに沿わない場合、プレイヤーが従うべき包括的なルールがあります。デザイナーの間ではこれを“例外の(exceptions)”ゲームと呼んでいます。基本ルールがある中で、カード内のテキストがルールを破ってしまう状況のことを指しています。囲碁のようにルールが変わらないゲームでは、プレイヤーは厳密にルールに従ってプレイしなくてはなりませんが、バトルスピリッツは違います。
 
先週のコラムでは、プレイヤーの行動を制限するスピリットについて少し触れました。例えば、「ハックビシン」のように「お互いのデッキは破棄されない」という効果は多数あります。通常できないことを可能にするカードがリリースされることもあるでしょう。スピリットを“バニラ”、つまり“効果の記述がない”ものとして扱う効果を持つカードは、すでにリリースされています。現在はそれらのカードによってパワーバランスが保たれています。しかし、デッキ破棄ができない効果を無視して、デッキ破棄ができる効果を持つカードが登場するかもしれません。そして、このようなカードにより、パワーバランスを調整するために作られた効果が無効になります。
カードに持たせる特徴がルールを破ることもあります。通常は、相手がメインステップでマジックカードを使うと対抗できません。しかし、【氷壁】という効果により、スピリット1体を疲労させればマジックの効果を無効にすることができます。つまり、通常は何もできないところで、相手に対抗することが可能になるのです。
 
もちろん、ゲームのバランスを取るために設けられた効果を取り除く際は、かなり慎重になります。ゲームをシンプルに保つために存在するルールもあるからです。例えばバトスピのルールでは、一度にブロックできるスピリットは1体に制限されています。これは、お互いに複数のスピリットを使うと、どのスピリットがダメージを受けるのか分かりにくくなり、ゲームが複雑になってしまうからです。このようなカードを作ることもできるかもしれませんが、複雑になり過ぎないよう、注意しなくてはなりません。複雑なカードがあってもゲーム全体はシンプルに保ち、バトスピを選んでくれた新しいプレイヤーがすぐにルールを覚えられるよう、私たちは常に気を配っているのです。ルールが複雑で説明が難しくなってしまうTCGを数多く見てきましたが、その状況では、なかなか新しいプレイヤーが増えません。
 
ループを起こさないように工夫する部分もあります。例えばバトスピには、トラッシュにあるカードを戻せる効果はありますが、デッキから特定のカードを選べる効果は作っていません。このタイプの効果は、パワーバランスを崩すこともありますし、プレイヤーが選べるようにすると、どのカードを引くべきか考え、それを探すのに時間がかかり、ゲームのスピードが落ちてしまうからです。そのため、デッキから特定のカードを選ぶのではなく、プレイヤーがデッキの一番上からカードを引けるようにしています。ただ、カードを戻せる効果のほうが、プレイヤーのワクワク感を高められる、価値のある効果だと思います。
 
ゲームの基本的なルールは、絶対に変えられないものではありません。例えば、いつか先攻の1ターン目でアタックできるスピリットが登場するかもしれません。もしくは、デッキに3枚以上入れられるスピリットがリリースされる可能性もあります。そんなカードが登場したら驚くと思いますが、何が起こるかはわかりません。
 
では、また次回お会いしましょう。

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